コロナ感染増えてますねー なんとか早く収束してもらいたいものです。
そんな中、先日当店で行われました「新酒試飲会イベント」
参加者も少数限定で感染対策に配慮しながらなんとか開催いたしました。
「しぼりたて新酒」とは新米で仕込んだ日本酒のこと。
ワインで言えばボージョレ・ヌーヴォー。
米の収穫から早ければ2か月ほどで出荷が始まります。
収穫の早い地域で9月~となりますので 新酒は11月~1月に出荷される訳です。
その味わいの特徴はずばり「出来たてフレッシュ」
生酒であることはもちろんですが原酒あり、うすにごりあり、ガス感あるのもありと各蔵の個性が伺えます。
今回、12種類の新酒を用意しました。年明けに「しぼりたて新酒」の在庫が枯渇してしまうことを憂慮し、11月からコツコツ仕入れをしておりました。
という事情もあり、人気投票にも影響がでてくることに・・
11月に仕入れて2か月ちょい冷蔵保存していたお酒たちは フレッシュさはそれほど損なわれておらず 粗さがやわらぎ、カドのとれた味わいになっておりました。
反面、遅れて入荷した若いお酒たちはフレッシュさが際立ち、ともすると苦味や粗さを感じてしまう物もありました。
そんなこんなで同じ新酒でも実は熟成度に差がありました。
人気投票の結果からおさらいします。
1位 紀土 純米吟醸(和歌山)
2位 赤武 純米(岩手)
3位 鶴齢 純米生原酒(新潟)
非常に混戦でした!
3位の鶴齢はフレッシュな原酒のとろみ感じる旨口でインパクトあり、2部構成の全般で安定した人気でした。納得の3位。ちなみに1部の回では人気1位でした。出荷時期は年末のものになります。原酒でアルコール度数が18度くらいでしたので味の変質にも強かったと思われます。
次に1位の紀土。フレッシュ感もそこそこあり、カドのとれたまろやかさで 旨味・甘みがのっており、酒だけでイケるあじわいでした。
通年商品の紀土はどちらかというと食中酒むきの、淡麗フレッシュ系の印象がありますが今回は明らかに違いました。
出荷時期の影響もあると思われます。11月の早い時期の発売でしたので3ケ月は低温熟成(追熟)していたことになります。
そして2位の赤武。実は1部(16:00~)ではランク外でした。開けたては通年商品の生酒に比べ香りも控えめ、味も主張乏しくちょっと物足りない印象でした。経験上、開栓して3日ほどたてば旨味と華やかな香りが増して来るだろうにな~という感想。
ところが・・!第二部(20:00~)途中から早くも味わいに変化が現れます!甘みと旨味がぐんと増し、香りも花開いているではありませんか!保冷しているとはいえ延べ3時間以上室温、常に注がれての撹拌、減っていくことによっての酸化。それに加え温度の上昇。これらの要因が全てプラスの方向、短時間に生酒を美味しく育ててしまったと思われます。
ほんの3時間で生酒に追熟ともいえる味の変化(しかも1升ビンで)が起こったことに驚きました。初めての経験でしたし、新たな発見でした!
ちなみに南方の酒は全般的にあまり人気がないようでした。
個別名称は控えますが、今回は濃厚系・重めが多かったこと、更には原料米の収穫が比較的早く、出荷も早かったため、フレッシュさがやや足りないのかなーと個人的には思いました。
今回のイベントでの驚きポイントは3つあります。
一つは、お客様の味覚、分析力の高さ。酒の味わいを見極める真摯な姿勢には感服いたしました。
二つ目は、先述の3時間変化。
3つ目は、人気投票1位優勝商品でありました、「新政No.6」の旨さ!
特徴である酸の味わい深さ、木桶仕込みの滋味あふれる旨味、輪郭のはっきりした味わいなのに滑らかで余韻がキレイ。
最後全部持っていかれました。
そんなこんなで、とても盛り上がったイベントでした。ご参加いただきましたお客様、誠にありがとうございました!
次回イベントは4月に予定しております。詳細は決まり次第、ホームページ・SNSで発表いたします。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
では!
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